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壱岐で一番高い山、岳の辻の伏流水を使って焼酎造りをはじめたのが明治33年(1900)。その際、壱岐に秘かに伝わる秘法を継承し、研究、改良を重ね造りあげたのがむぎ焼酎「壱岐」だ。蒸留過程において焼酎の溜出成分は刻々と変化し、アルコール度数は高度から徐々に低くなる。そのなかで品質的に最も安定し香りも味も最も優れている部分だけを採り、最短でも2年、長い場合は15年も熟成を重ねた原酒を調合する。すると壱岐焼酎独特の麦の風味と、米麹による天然の甘味が広がる本格焼酎が完成するのだという。
玄海酒造では創業から100余年、様々な商品を開発してきた。それは焼酎が原料へのこだわり、蒸留段階で部分的に取り出すこと、かめ・樽・タンクなどの貯蔵方法、また貯蔵年数などで、いろんな味を出すことができるからだ。なかでも現在広く注目を集めている「壱岐スーパーゴールド」は、日本で初期に当たる昭和36年(1961)から用いた樽貯蔵により近年誕生させた製品だ。岳ノ辻の伏流水と、厳選された原料、上記のように永年培った醸造技術を駆使して造りあげた焼酎に、樽による貯蔵方法で他と差をつけた。スペインでシェリー酒に使用したホワイト・オーク(樫樽)によって貯蔵、熟成させると樽の色と香りが程よく移った艶やかな焼酎が生まれるのだ。樽はそれぞれに癖を持っているため管理する中でそれぞれに成績をつけ、ランク付けしているという。完成するまでは生き物、そんな言葉が浮かぶ管理の難しさが感じられる話だ。
そして、現在地元壱岐の人々に愛されているのが「オリジナル壱岐」。20度と25度があるが、特に20度は度数が低いため水(お湯)とよく馴染み、そのうえ深い味わいとコシがあると広く親しまれている。
酒造場内には壱岐焼酎の歴史に触れることができる焼酎資料館もあり、試飲もできる。壱岐で第一の規模を誇る製造工場の見学で壱岐焼酎の魅力に迫ろう。
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