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島内で唯一の山水の仙境、猿川川(さるこがわ)河畔に位置し、清冽、豊富な仕込み水と製品熟成に絶好の環境を誇る猿川伊豆酒造場。製造場内を横切る清流・猿川川は、古来よりこの地の“命の水”として重宝されている神水だ。
明治36年(1903)、かつての芦辺浦の造り酒屋の一蔵子であった初代・伊豆倉太郎がこの地を探し当て、独立し「しょうちゅう伊豆屋」として開業したのが猿川伊豆酒造場のはじまり。当時は焼酎の他にも穀物取引、醤油醸造をも兼業していたという。そして、まず四季折々に様々な表情を見せながら流れる清水を広く江湖に会炙して、初代が酒銘とし壱岐焼酎「猿川(サルコー)」が誕生した。
現在3代目の社長が醸造体制に、商品開発に、販売にと努力されているのだが男性は社長のみ。この社長の指示で女性ばかりのスタッフが仕込みから瓶詰め、包装に至るまで全作業を行なう。「こまめな手作業が必要となってくる焼酎造りには女性の細やかな気遣いが適している。」というのが社長の考え。例えば、こちらでは8月を除きほぼ一年中焼酎造りを行なっていることから、仕込みの際の温度調整が大切になってくる。たとえ夜中でも、段ボールやマットなどを巧みに使い分け調整するのは奥様の長年の感がいかされてくる場面だ。さらに社長は「焼酎はもっと研究して磨きを掛ける余地がある、毎日の成功例を積み上げていくことによってもっと発展させていけるものだ」とおっしゃる。約5年の研究の末に開発された、業界初の超音波により熟成された焼酎「円円(まろまろ)」がある。飲み口まろやか、肝臓の負担を大幅に軽減したこの焼酎は、身体に優しく悪酔い、二日酔い知らずと島内の評判を得て全国展開へ。
約1世紀に渡り、他の酒類の真似をしたり、わき見をすることなく壱岐焼酎の歴史を迷わず歩み通してきた猿川伊豆酒造場。「どなたが飲まれても美味しい焼酎がきっとある」を目指した社長の飽くなき探究はまだまだ続きそうだ。
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