| ◎福岡県 |
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九州でもっとも清酒づくりの盛んな県のため、焼酎は、清酒蔵が兼業で手がけている場合が多い。酒造りの中心は筑後川流域の筑紫平野。城島町、大川市、久留米市、八女市などに優良な蔵が集まっている。そんな事情から、酒粕(さけかす)を原料とした酒粕焼酎が作られてきた。今では麦焼酎が主流となったが、米、胡麻、にんじん、海苔を原料としたものもあり、その多様性が福岡県の特徴といえる。
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| ◎佐賀県 |
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佐賀県は、九州有数の米どころ。鍋島藩主、鍋島閑叟(かんそう)が酒造りを奨励したこともあり、伝統的に清酒づくりが盛んであるため、焼酎をつくる蔵はほとんどが清酒との兼業。清酒づくりを応用した米焼酎のほか、麦焼酎や酒粕焼酎などがつくられている。福岡県同様、焼酎の地域特性はそれほどなく、それぞれの蔵が独自の工夫を凝らしてつくっている。
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| ◎長崎県 |
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長崎といえば壱岐の麦焼酎が有名。壱岐は玄界灘に浮かぶ島で、古くから大陸文化の中継地として栄えた。そのためすでに江戸時代には、本格的な焼酎がつくられていたという。産地表示規定上、「壱岐焼酎」とは、大麦と米麹を原料に島の水で仕込み、島内で蒸留、瓶詰めしたものに限られる。県下の他の地域でも、麦焼酎が主流。
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| ◎熊本県 |
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熊本県南部の人吉・球磨地方は米焼酎の本場。日本三大急流のひとつに数えられる球磨川流域でつくられる米焼酎は球磨焼酎と呼ばれ、現在28の蔵が製造を行っている。産地表示規定では、米を100パーセント使用して、球磨郡か人吉市の地下水で仕込み、同地域内で蒸留、瓶詰めした焼酎にのみ、球磨焼酎の呼称が認められる。県内の他の地域でも本格焼酎はつくられているが、やはり米焼酎が多い。
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| ◎大分県 |
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大分県は日本一の麦焼酎の産地である。米麹を使用して、伝統的な常圧蒸留でつくる壱岐焼酎に対し、大分の麦焼酎は、麹にも麦を使用。減圧蒸留や精製濾過などで、一般にくせの少ない軽い口当たりに仕上げてある。大分の麦焼酎が全国的に知られるようになったのは、昭和50年代から。「いいちこ」「二階堂」などが特に有名なブランドだが、他にも小規模ながら優良な蔵が多い。本格焼酎を手がける蔵の数は、現在35場。産地は県内全域に広がっている。
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| ◎宮崎県 |
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さつま芋を原料とした芋焼酎は、南九州の特産酒である。薩摩・大隅地方(現在の鹿児島県)、日向地方(現在の宮崎県)で、江戸時代からつくられてきた。現在、南九州で芋焼酎をつくる110ほどの蔵元のうち、約30場が宮崎県にある。宮崎県の芋焼酎は、鹿児島県産のものに比べて、やわらかな飲み口のライトタイプが多い。水割りかお湯割りで飲むのがポピュラーな楽しみ方。県下では他に、麦、米、そばを原料としたものもつくられている。なつめやしやヨモギを原料にした珍しい焼酎もある。
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| ◎鹿児島県 |
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県下には112の酒造場があるが、清酒の蔵元は一社もなく。すべてが焼酎蔵。芋焼酎が主体で、奄美大島には黒糖焼酎がある。米や麦のような穀類と違い、傷みやすいさつま芋は新鮮さが何より求められる。朝掘った芋をすぐに酒造場に移し、処理するというのが理想。そういう意味で、芋焼酎はその土地でしかつくれない酒だ。黒糖焼酎の原料はさとうきびでつくる黒糖(黒砂糖)である。これも土地ならではのもの。
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| ◎沖縄県 |
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泡盛の原料は米である。だから泡盛も米焼酎の一種といえる。しかし、泡盛には他の米焼酎と大きく異なる点がある。麹に黒麹菌を用いること(他は白麹菌)、原料すべてを麹にして発酵させること(他は三分の一だけ)、原材料にタイ国産のインディカ米を用いることである。一般の泡盛は一年未満の貯蔵で出荷されるが、三年以上の熟成酒を50%以上含むものは古酒(クース)の表示が許される。
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